エネルギー研究所ー新たなエネルギーとは

福島原発、1号機事故の概要

原子炉を「冷やす」とは?

原子炉を「冷やす」ことの目的は原子炉を「冷温停止(原子炉内の水の温度が100℃未満の状態)」という安定した状態にすることです。これには炉心の燃料から発生し続ける「崩壊熱」という熱を取り除く必要があり、このため、注水、減圧、除熱といった操作が必要になります。このため、原子力発電所には下に示すような設備が備えられています。

「注水」と「除熱」の違い
「注水」と「除熱」はどちらも「冷やす」ための手段です。「注水」は圧力容器に冷たい水を入れて炉心を冷やす方法であり、「除熱」は炉心の熱を水に伝えて外部に逃がす方法です。緊急時、まずは即応性の高い注水を行いますが、注水だけでは炉心から出た熱を格納容器内に抱え込むことになってしまうため、いずれは「除熱」を行う必要があります。

福島第一原子力発電所1~3号機の事故の経過の概要
「冷やす」とどうなるか 福島第一原子力発電所を襲った地震及び津波の規模と浸水状況
福島第一原子力発電所では、運転中であった1号機~3号機が停止後の炉心の冷却に失敗し、炉心を損傷する事故(過酷事故)に至りました。

各号機とも、原子炉停止後に圧力容器への注水ができなくなり、圧力容器内の水が枯渇、燃料の温度が上昇して、水素が大量に発生、燃料の溶融、圧力容器の損傷、格納容器の損傷、原子炉建屋への水素や放射性物質の放出に至るという経過をたどりました。冷却できなかった大きな要因は、電源の喪失により「冷やす」系統を運転・制御できなくなったことでした。電源や「冷やす」機能を失ったタイミングは各号機で異なりますが、事故の経過の概要は1号機~3号機とも同じものでした。

地震による安全上重要な設備の損傷は確認されていません。

2011年3月11日(金)午後2時46分、三陸沖の海底を震源とするマグニチュード9.0の地震が発生しました。福島第一原子力発電所も大きな揺れに襲われましたが、運転中だった1~3号機は全て緊急停止するとともに非常用ディーゼル発電機が起動し、炉心の冷却が始まりました。

地震により、送受電設備等、一部の常用設備への被害は生じましたが、非常用ディーゼル発電機や注水・除熱のための設備といった安全上重要な設備への損傷は確認されていません。

福島第一原子力発電所では、屋外設備の破損、重要な設備への浸水などの被害がありました。

福島第一原子力発電所は、地震発生から約50分後に大きな津波の直撃を受けました。海側に設置された、原子炉の熱を海に逃がすためのポンプなどの屋外設備が破損するとともに、原子炉が設置されている敷地のほぼ全域が津波によって水浸しになりました。また、タービン建屋などの内部に浸水し、電源設備が使えなくなったため、原子炉への注水や状態監視などの安全上重要な機能を失いました。また、津波によって押し流された瓦礫が散乱し通行の妨げとなるなど、様々な被害を受けました。

1号機の事故について

地震発生時、1号機は直ちに制御棒が挿入され、設計通り自動で原子炉が停止しました。1号機は地震により外部電源を全て失い、復水器などは使用できない状況でしたが、非常用ディーゼル発電機が自動起動し、非常用復水器※1による炉心の冷却が始まりました。

しかし、地震から約50分後の津波とこれに伴う浸水により、非常用ディーゼル発電機やバッテリー(直流電源)、電源盤※2等すべての電源を失いました。全ての電源を失ったことにより、非常用復水器が機能を喪失し、高圧注水系も起動できなくなりました。加えて、監視・計測機能も失ったため、原子炉や機器の状態を確認することができなくなりました。この後、圧力容器内の水は蒸発し続け、約4時間後、燃料が水面から露出して、炉心損傷が始まります。

露出した燃料棒の表面温度が崩壊熱により上昇したため、燃料棒の表面が圧力容器内の水蒸気と反応して、大量の水素が発生しました。格納容器の損傷部(温度上昇によって生じた蓋接合部等の隙間と考えています)から漏れ出た水素は、原子炉建屋上部に溜まり、何らかの原因により引火して、津波襲来から約24時間後の3月12日午後3時36分に爆発しました。また、溶融した炉心が圧力容器の底を貫通し、格納容器の床面のコンクリートを侵食しました。

水素爆発に伴う周辺の瓦礫の散乱等は作業の大きな妨げになり、2号機、3号機への対応が遅れる原因ともなりました。

地震後、原子炉は緊急停止。外部電源を失ったものの、非常用ディーゼル発電機が自動起動。非常用復水器を使用して、炉心の冷却が進められていました。しかし、津波により、全電源を喪失したことで、非常用復水器や高圧注水系による冷却機能を失いました。冷却手段を失ったことに伴い、圧力容器内の水位が低下。炉心損傷が進み、発生した水素が原子炉建屋に漏れ出し、水素爆発が発生しました。

非常用復水器は弁の開閉だけで冷却を行うことができます。地震の後、緩やかに炉心を冷却するために非常用復水器の弁を開閉していましたが、津波により全ての電源を失ったときにはこの弁を閉めていたため、再び開けることができなくなり、非常用復水器は冷却機能を失いました。

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まとめ

 

人類が抱えているエネルギー問題、

現在の暮らしを見つめなおして、

未来の暮らしを考えてみましょう。

それでは、最後まで読んでくださって

どうもありがとうございました!^^

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